MESSAGE シーフ夫人からのメッセージ

原文 The original(French)
ジャンルー・シーフの写真を、再び日本の皆さんの前で展示する機会に恵まれました。30年近くもの間、ジャンルーはこのような貴重な出会いを逃したことはありませんでした。そしてG.I.P.は、誠実な支援者としていつも親身になってご協力くださるので、今日、私はとても満足しています。2000年9月のジャンルー・シーフの死から2年が経ったころ、プランタン銀座で、家族のオマージュという形の写真展:《ジャンルー・シーフ、バルバラ・リックス、ソニア・シーフ 家族の歴史》を企画してくださいました。それから今回の140枚以上の未公開写真を東京都写真美術館で紹介できるというすばらしい機会となりました。
ジャンルー・シーフの旅立ち以来、出版や展覧会の提案がなくなることはありませんでしたし、私の中にも彼の新しいイメージの作品を支持してくださる皆様にそれらを提供したいという気持ちが湧いてきました。私は30年以上彼との日常を共有し、彼が愛し、でも過去の出版物に載る機会はなかった写真が数多く残っていることを知っていましたので、ジャンルーの未公開作品の本の出版や写真展を開催するアイデアはありました。しかし、私にとってたくさんの思い出があるアーカイブと向き合うということはとても苦しかったのです。そこで私は、ヴァレリー・セルヴァンに、この思いつきに一役かってくれるようお願いしました。彼女は20年前からG.I.P.のパリ事務所に勤めていましたから、ジャンルーの作品にはとても慣れ親しんでいたのです。それは想像できる限り遠い世界へと私達を運んでくれる情熱的な叙事詩で、一年を通して、私たちは印象的な黒と白のアーカイブの中に没頭しました。それら、約50年間にわたる写真、長い棚に順序良く並べられた数十ものファイル、2000年までの50年間のコンタクトシート数千枚を、私たちは一つ一つ確認していきました。まず、最初に500枚を選出したのですが、そこからさらに写真展のために選定するのは大変困難な作業でした。自分の写真軌跡を記録に残す方法を知っていたこの写真家の、才能の全てが押し出されたこれら新しいイメージとの出会いを楽しんでくださることを、私は心から願っています。
最後に、3年以上前に私達のもとを去ってしまった倉持悟郎氏に深い敬意を表します。彼はジャンルーの作品を日本で紹介し、広めるために力を尽くしてくださいました。また彼の妻である倉持和江氏とG.I.P.のスタッフの皆さんにも、そして関係者の皆様にも同様に感謝を申し上げます。

バルバラ・リックス
Barbara Rix

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© Pascal Rostain