©The Estate of Jeanloup Sieff/G.I.P.Tokyo

イスタンブール 1959年


手前の男2人は書類とともに何やら商談中、次の男はタイプライターを操作しているようだ。テーブルにいるのは男たちだけ、男性社会の光景は今もこの地で変わらないだろう。道ばた脇でビジネスなのか交易中心都市らしい光景ではある。ここイスタンブールの前身は、東西交易路の要衝都市コンスタンティノープル(東ローマ帝国首都として繁栄した)。歴史を刻む都市でシーフはもっぱら路上の庶民を追った未発表作品が多い。ドキュメント全盛時代にシーフも報道写真家を目指した。知己だったフランク・ホーバットとともに「マグナム」に籍をおき(短期間で離れたが)リポーターとしてギリシャやトルコに赴いた。ドキュメントで腕前を見せるのは50年代後半、ベルギーのボリナージュ炭坑ストライキをルポルタージュし、当時創設されたばかりのフランスの写真賞ニエプス賞に輝いたのもこの頃だった。 東写美でのシーフの未発表作品展の中で特に、ルポルタージュ作品に人気があり、シーフファンにとってこれらの作品が見逃せないポイントである。

写真解説 倉持和江(ジー・アイ・ピー)


SANKEI EXPRESS 3月28日〜4月3日連載の抜粋転載



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